2016年 07月 04日
素材としてのHIPS |
こんばんは!
今日はHIPSを芯材にしてのミラーの貼りもんです。
そこでふと気付きました。
素材としてのHIPSってちゃんと書いた事あったっけ?
まぁ三年近くも続けてるブログです。
もうネタ切れ通りこして同じ事に二週、三週過ぎてたりしてますし(汗)
気になってブログ内検索でHIPSを調べてみるとあるわあるわ(笑)
ただ、素材としてきっちり主役にした事が無さそうだったので今日はHIPSについて書いてみます。
HIPSとは?
まず、フツーにググってもトップページには出てこないです。
正式名称はハインパクトポリスチレンと言います。
ここでポイント。
汎用樹脂素材の中でジャンル分けするとまずは熱可塑性樹脂となります。
そして大まかに言えばポリスチレンと言う素材の一種になります。
別名スチロール。
一般的には発泡スチロールが有名でしょう。
もちろん同じスチレン、スチロールです。
このスチレン、スチロールは発泡しやすく安定して使えるので発泡スチロールとしての用途が広がったそうです。
ただ、HIPSは発泡させてません。
通常のPSに耐衝撃性を高める為にゴム素材を添加させたものです。
なのでPSの長所である透明性は失われます。
一応白色の顔料が入るので、板に成型されて入荷する際には白色です。
添加されているゴム系の素材がポリブタジエンと言いますが、これを細かく説明すると長くなるので割愛(汗)
押出しで成型されて3×6板で仕入れてます。
貼りもん加工後のHIPS板↓

ここから長所を並べてきます。
・耐衝撃性が高いので、まず割れにくい。
これが一番大きな特徴でしょう。
・コストが安い。
発泡スチロールに代表されるように、PSとしての素材は大変用途が多く汎用的です。
とある事情で1.8㎜厚という中途半端な板厚を受注生産にて仕入れております。
その事情も説明すると長くなるので割愛しますが(笑)
単純比較ですが同じ厚みの硬質板、PVCやPETよりもコストメリットございます。
また、耐衝撃性を高めてるので、トムソン等の打ち抜き加工が出来る事も大きいです。
量産性がいいという事は、加工コストを抑える事にも繋がりますから。
トムソン型抜きの様子↓

・給水しない
これも大きな特徴です。
ほとんど吸水しないので、水回りの樹脂素材としてもよく使われております。
例えばお風呂場など。
次に短所です。
・表面の平滑性がそれほどよくない。
一応貼りもんとしてミラー作りによく活用してますが、正直現在使っている素材の中では一番鏡面性よくないです。
1M程離してみると歪みやひずみ、メラつきが多く感じられます。
大型には不向きですが、コスト面からどうしても大型の要求もあってそこそこ苦戦している事があります。
原板、保護フィルムの上からですが、端部の反り・歪みは写真からもみてとれます(汗)↓

・厚みのバリエーションがない。
これは先ほどの「とあるの事情」に起因してますが(汗)
汎用性を考慮し、現在では1.8㎜を受注生産にて仕入てこのタイプのみの取り扱いとしております。
上記のメリット、デメリットも含めてここ数年で徐々に取扱い量が増えている素材でもあります。
コストメリットがあって、耐衝撃性もある。
また、給水しないので水辺にも使えます。
僕たちが使っていて逆に色々驚いた事例もあります。
通常、アルミ蒸着をした商品は水辺が苦手だったりします。
それは時化や酸化の影響を受けるから。
しかし、時化や酸化の大本は水分です。
素材本体が水を吸わない・含まないので水に冒される心配がほとんどないんですね!
その究極が水中での利用です。
二次請けなんであまり大きな声では言えませんが、とある用途でプールの中に沈めて使う商品があります。
商品化してかれこれ数年経過しておりますが、時化や酸化のクレームは一度もありません。
また、お風呂場で補助的に使う商品も扱ってます。
手前味噌ですが、A4~A3サイズ位で水辺やお風呂場に使う商品にはもってこいと言えます。
という訳で、日用品雑貨メーカーの商品企画担当者様、HIPSのミラーで水回り用途の商品開発いかがでしょうか?
う~ん、我ながらニッチ過ぎる(汗)
本日もお付き合いいただき有難うございました。(。_。)ペコッ
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テクノワークスのFacebookページはこちら
直販サイトの貼りもん屋.comはこちら
今日はHIPSを芯材にしてのミラーの貼りもんです。
そこでふと気付きました。
素材としてのHIPSってちゃんと書いた事あったっけ?
まぁ三年近くも続けてるブログです。
もうネタ切れ通りこして同じ事に二週、三週過ぎてたりしてますし(汗)
気になってブログ内検索でHIPSを調べてみるとあるわあるわ(笑)
ただ、素材としてきっちり主役にした事が無さそうだったので今日はHIPSについて書いてみます。
HIPSとは?
まず、フツーにググってもトップページには出てこないです。
正式名称はハインパクトポリスチレンと言います。
ここでポイント。
汎用樹脂素材の中でジャンル分けするとまずは熱可塑性樹脂となります。
そして大まかに言えばポリスチレンと言う素材の一種になります。
別名スチロール。
一般的には発泡スチロールが有名でしょう。
もちろん同じスチレン、スチロールです。
このスチレン、スチロールは発泡しやすく安定して使えるので発泡スチロールとしての用途が広がったそうです。
ただ、HIPSは発泡させてません。
通常のPSに耐衝撃性を高める為にゴム素材を添加させたものです。
なのでPSの長所である透明性は失われます。
一応白色の顔料が入るので、板に成型されて入荷する際には白色です。
添加されているゴム系の素材がポリブタジエンと言いますが、これを細かく説明すると長くなるので割愛(汗)
押出しで成型されて3×6板で仕入れてます。
貼りもん加工後のHIPS板↓

ここから長所を並べてきます。
・耐衝撃性が高いので、まず割れにくい。
これが一番大きな特徴でしょう。
・コストが安い。
発泡スチロールに代表されるように、PSとしての素材は大変用途が多く汎用的です。
とある事情で1.8㎜厚という中途半端な板厚を受注生産にて仕入れております。
その事情も説明すると長くなるので割愛しますが(笑)
単純比較ですが同じ厚みの硬質板、PVCやPETよりもコストメリットございます。
また、耐衝撃性を高めてるので、トムソン等の打ち抜き加工が出来る事も大きいです。
量産性がいいという事は、加工コストを抑える事にも繋がりますから。
トムソン型抜きの様子↓

・給水しない
これも大きな特徴です。
ほとんど吸水しないので、水回りの樹脂素材としてもよく使われております。
例えばお風呂場など。
次に短所です。
・表面の平滑性がそれほどよくない。
一応貼りもんとしてミラー作りによく活用してますが、正直現在使っている素材の中では一番鏡面性よくないです。
1M程離してみると歪みやひずみ、メラつきが多く感じられます。
大型には不向きですが、コスト面からどうしても大型の要求もあってそこそこ苦戦している事があります。
原板、保護フィルムの上からですが、端部の反り・歪みは写真からもみてとれます(汗)↓

・厚みのバリエーションがない。
これは先ほどの「とあるの事情」に起因してますが(汗)
汎用性を考慮し、現在では1.8㎜を受注生産にて仕入てこのタイプのみの取り扱いとしております。
上記のメリット、デメリットも含めてここ数年で徐々に取扱い量が増えている素材でもあります。
コストメリットがあって、耐衝撃性もある。
また、給水しないので水辺にも使えます。
僕たちが使っていて逆に色々驚いた事例もあります。
通常、アルミ蒸着をした商品は水辺が苦手だったりします。
それは時化や酸化の影響を受けるから。
しかし、時化や酸化の大本は水分です。
素材本体が水を吸わない・含まないので水に冒される心配がほとんどないんですね!
その究極が水中での利用です。
二次請けなんであまり大きな声では言えませんが、とある用途でプールの中に沈めて使う商品があります。
商品化してかれこれ数年経過しておりますが、時化や酸化のクレームは一度もありません。
また、お風呂場で補助的に使う商品も扱ってます。
手前味噌ですが、A4~A3サイズ位で水辺やお風呂場に使う商品にはもってこいと言えます。
という訳で、日用品雑貨メーカーの商品企画担当者様、HIPSのミラーで水回り用途の商品開発いかがでしょうか?
う~ん、我ながらニッチ過ぎる(汗)
本日もお付き合いいただき有難うございました。(。_。)ペコッ
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by numax0915
| 2016-07-04 19:40
| ほんまのつぶやき
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